持久力向上には、筋グリコーゲンの回復を考えたエネルギー摂取、栄養素を満たすバランスのとれた食事をする必要があります。
特に、陸上競技をはじめとする有酸素系アスリートに多いのが貧血です。これは、ランニングによる足裏への衝撃や多量の発汗によるものが要因であるといわれています。酸素を運搬する鉄が体内から不足してしまうと、持久力の低下およびパフォーマンスの低下を引き起こします。
そこで、鉄分豊富な羊肉に加え、筋グリコーゲンの回復を考えた糖質摂取と鉄分吸収を促進する働きのあるビタミンCを組み合わせたレシピを紹介します。
羊肉レシピ:羊の赤ワイン煮込み(ストロガノフ)
材料(2人分)
- ラム肩ローススライス…250g
- 塩…5g/こしょう…2g
- 玉ねぎ(スライス)…1個
- サラダ油…大さじ3
- 薄力粉…20g
- カレーパウダー…5g
- 赤ワイン…300g
- 赤いんげん豆水煮…100g
- トマト(1.5㎝角切り)…1個
- 水…200ml
- パセリ…好みで
- バターライス(米…1合 バター…10g 白ごま…12g)
作り方
- バターライスを炊く。(1合より少なめの水がおススメ)
- 鍋にスライスした玉ねぎに塩2g(分量外)を加えサラダ油で炒め、しんなりとしたら、塩、こしょうをした羊肉を加えさらに炒める。
- 薄力粉とカレーパウダーを加えて炒め、なじんだところに赤ワインを加え、アルコールを飛ばす。
- トマト、赤いんげん豆、水を加え、塩4g、砂糖5g(共に分量外)を加え約10分煮込む。更に盛り、1のバターライスを添え、好みでパセリをふりかけて完成。
トレーニング
筋持久力の向上を目的としたトレーニングでは20回の反復が限界となる負荷でおこなうと、最も効率良く効果が表れるとされています。これは反復できる最大重量の約50~65%に相当します。
セット数の目安は3セットです(セット間のインターバルは1~3分が目安)。
種目は、スプリントで貢献度の高い関節の動作と体幹の安定性を考えて作成しました。
①レッグレイズ
- メイン:腹直筋(下部)、腸腰筋
- サブ:大腿直筋
上体を固定し、両脚の重さを負荷にして股関節を曲げる動きを強化します。腹筋種目でもあり腹直筋下部も鍛えられます。
- 仰向けの状態で柱などにつかまり、両脚を揃えて高く上げる。
- 上体を固定したまま、股関節から両脚を振り下ろし、カカトが床につく直前で止める。この位置で腸腰筋がストレッチされた状態になる。
☆両脚を上げるときに垂直まで上げないようにすることで腸腰筋の負荷が抜けなくなります。
②ランジ
- メイン:大殿筋(上部~中央)
- サブ:内転筋群、外旋筋群、大腿四頭筋、ハムストリング
片方を前方に大きく踏み出るランジの動きは、股関節外転とともに、股関節外旋の動きでバランスを取る力が作用します。
- 背すじを伸ばし、両手を腰に軽く添える。前方へ踏み出すため、バランスをとりながら片足を上げる。
- 背すじを伸ばしたまま、上げた片足を大きく前方に踏み出し、重心を深く沈める。ここから前足を踏み込んで股関節を伸展し、1の体勢に戻る。
☆踏み出した側の膝が前に出すぎると膝を痛めるので、つま先を超えないように行いましょう。
③ヒップリフト
- メイン:ハムストリング
- サブ:大殿筋
お尻を上げる動きで股関節伸展を強化。足を遠くにつきカカトを支点にすると、ハムストリングに刺激が集まります。
- 仰向けになり、イスか台に片足を乗せ、カカトを支点にしてお尻を浮かす。足先の位置が遠いほど負荷は高くなる。
- カカトを支点にしてお尻を高く持ち上げる。ハムストリングがストレッチされた状態で負荷がかかるため、筋損傷を得やすい。
☆上級者は片足ずつ行うと、さらに高負荷でおこなえます。
④ブルガリアンスクワット
- メイン:大殿筋(上部~中央)、中殿筋
- サブ:ハムストリング、内転筋群、大腿四頭筋、股関節外旋筋群
イスや台の上に脚を乗せ、片足でおこなうスクワットです。通常のスクワットより、前脚部の大殿筋を強烈に刺激できます。
- 両手は耳の後ろ付近に添えて、背すじを伸ばす。片膝を曲げ足先をベンチに乗せて片足立ちになる。
- 背すじを伸ばしたまま、前足に体重を乗せて重心を沈める。ここから前足を踏み込んで、1の体勢に戻る。
☆前脚部の膝が前に出すぎると膝を痛めるので、つま先を超えないように行いましょう。
⑤ツイストレッグレイズ
- メイン:内腹斜筋、外腹斜筋
両脚の重さで脊柱をひねり、腹斜筋群を強化します。上体を床に固定することで、体幹回旋の動きに集中できます。
- 仰向けの状態で両脚を伸ばして揃え、垂直に上げる。そこから両脚を側方へ倒して脊柱をひねる。脚が床につく寸前までひねる。
- 反対側へもひねる。両脚は垂直に上げたまま、振り子のように左右へ降る。
☆両脚を倒す時は、両肩が床から浮かないように注意しましょう。