国産羊肉は希少!?日本に出回る羊肉の産地まとめ

羊肉は繊細なお肉なので、環境や飼育方法、飼料などによって味わいや風味、食感は大きく異なります。また、環境によって適した羊の品種も変わってきます。それが産地による羊肉の違いとして出てくるのです。

実は、日本に出回る羊肉のほとんどは外国産となっています。その産地の状況について以下にまとめましたので、是非ご覧ください。

国別での羊肉の産地

日本で出回る羊肉の国別の内訳は下図のようになっています※1。

日本に出回る羊肉の国別内訳

最も多いのはオーストラリア産の羊肉で全体の63%を占める結果となっています。次いで多いのがニュージーランド産で、こちらは35%となっております。つまり、日本で出回る羊肉の98%は、このオセアニアの2ヶ国からの輸入羊肉ということになります。

その他、フランス、アイスランド、アメリカ合衆国からも一部輸入していますが、いずれも全体の流通量の1%以下となっています。

そして国産の羊肉は、国内で流通する羊肉のうちのわずか0.6%という状況です。こうしてみると、国産羊肉は非常に希少だということがわかります。

都道府県別での羊肉の産地

都道府県別での羊肉の産地の内訳は下図になります※2。

都道府県別の羊肉生産量

北海道が76.5%と最も多く、全国の羊肉生産の4分の3を占めています。北海道以外では、青森県・岩手県・秋田県・山形県・福島県の東北地方や、栃木県、長野県での羊肉の生産が多くなっています。

厚い毛で覆われた羊は一般的に冷涼な気候が適しているので※3、北海道や東北地方、また高原地域での羊肉生産が多いのも納得ですね。

 
※1 厚生労働省「平成30年度 輸入食品監視統計」を元に作成。日本(国内産羊肉)については「北海道のめん羊をめぐる情勢」(北海道農政部生産振興局)の平成29年度の自給率のデータを当てはめて試算している。
※2 「北海道のめん羊をめぐる情勢」(同上)の平成29年度の都道府県別の羊肉生産量。
※3 コリデール種など、比較的温暖な気候でも適応できる種も存在する。

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