羊好きソムリエが語る羊肉とワイン、これまではフランスの各地方について紹介してきましたが、今回はイタリアのアブルッツォ州のワインと羊肉料理について紹介します。
あのサイゼリヤでも人気となったメニュー「アロスティチーニ」
イタリアンファミリーレストランのサイゼリヤで大人気メニューとなり、材料不足で一時発売休止となったラム肉の串焼きメニュー「アロスティチーニ」。高い人気を受けて、現在同店ではグランドメニューに復活しています。
イタリア・アブルッツォ州の伝統料理となっているアロスティチーニ
アロスティチーニとはそもそもイタリア語で肉の串焼きを意味します。そのため本来羊肉とは限らず豚肉や、焼き鳥などもアロスティチーニに含まれます。
その中で羊肉のアロスティチーニはイタリアのアブルッツォ州の伝統料理として有名です。アブルッツォ州では肉と言えば羊肉と言われるくらい羊肉文化があります。アブルッツォではアロスティチーニは羊肉串を炭火焼きし味付けはシンプルに塩だけで食べます。
町の至る所にアロスティチーニを焼く店があり、各家庭でもアロスティチーニを焼いている姿を目にするくらい、馴染み深い料理となっています。
アロスティチーニとの相性が抜群なアブルッツォ産ワイン
そしてアブルッツォ州には有名ワイン産地もあるほどブドウの栽培が盛んです。この地域で生産される赤ワインは長期熟成をしており、濃いルビー色をした豊かな果実味と、しっかりとしたタンニンが感じられるワインに仕上がっています。
このワインにはもちろん味わいの濃い羊肉がよく合います。町ではビールを片手にアロスティチーニを食べる人を多く見かけますが、塩で味付けしたアロスティチーニとワインの相性は文句なしです。
もしアロスティチーニを食べる機会があれば炭焼きとビールの相性ももちろんですが、この地域の赤ワインと合わせてみて、本格的な異国文化を味わってみてはいかがでしょうか?