羊好きソムリエが語る羊肉とワイン、今回はアルザス地方のワインについて紹介します。
アルザス地方について
アルザス地方とは、ドイツとの国境を接しているフランス最東端の地方です。フランスとドイツの影響が混ざりあった独特の文化を形成していることで知られています。
アルザス地方のワイン
アルザス地方はボルドーやブルゴーニュと並ぶフランス有数のワイン産地で、主に辛口の白ワインが多く作られています。
アルザス地方のワインに合う料理
アルザス地方にはいくつかの郷土料理があり、その中の1つに“ベッコフ”という料理があります。ベッコフとは土鍋のような厚手の鍋(ベッコフ鍋)に牛、豚、子羊のどれかまたは全部の肉を、ジャガイモとニンジン、玉ねぎ等の香味野菜とともに白ワインで煮込む非常にシンプルな料理です。フランス風の肉じゃがのようなものです。
そんなシンプルな料理のベッコフには、さっぱりした白ワインがよく合います。日本でも味付けがシンプルな塩味の肉じゃがと白ワインの相性は良いと言われています。白ワインの中でも特に、華やかでフルーティーなリースリング主体の白ワインがオススメです。
リースリングはシンプルな料理だけでなくスパイシーな料理にも合いやすく、アジア料理(羊料理も含め)とリースリングは定番の組み合わせと言われています。ベッコフには羊肉も使われており、シンプルな味付けでも羊肉の味の濃さとスパイシー感は際立ちます。
羊肉は赤ワインと相性が良いとよく言われますが、料理の味付けや調理法を変え白ワインで組み合わせてみるとまた違った楽しみ方が生まれます。