なぜ羊肉がアスリートに選ばれるのか?―羊肉レシピ×トレーニング①

なぜ羊肉がトレーニングに選ばれるのか 羊肉レシピ

近年、アスリートの間でも注目されている羊肉は、「高タンパク・低脂質」といわれます。しかし、その理由だけでアスリートが敢えて羊肉を選んで食べる理由になるのでしょうか。

そこで、羊肉に含まれる栄養素を適切に評価した上で、3つの目的別(筋力アップ、持久力アップ、女性向け)にバランスを考えたレシピと自宅で簡単にできるトレーニングを紹介していきたいと思います。

まずは、羊肉(ラム肉)の栄養を紹介します。ここでは食肉ビッグ3(牛肉、豚肉、鶏肉)の栄養成分と比較して羊肉(ラム肉)で特徴がみられた栄養素を抜粋しました(「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より引用改変)。

食品成分(単位) タンパク質(g) 脂質(g) 鉄(㎎) 亜鉛(㎎) ビタミンB2(㎎) ビタミンB12(㎎) ビタミンE(㎎)
うし/もも/脂身つき/生(和牛) 19.2 18.7 2.5 4.0 0.20 0.3 1.2
ぶた/もも/脂身つき/生(中型種肉) 19.5 15.1 0.5 2.0 0.19 0.3 0.3
とり/もも/脂身つき/生(成鶏肉) 17.3 17.3 0.9 1.7 0.23 0.1 0.5
ラム/もも/脂身つき/生 20.0 12.0 2.0 3.1 0.27 1.4 1.8

以上より、「高タンパク質・低脂質」であるだけでなく、鉄・亜鉛、ビタミンB2・ビタミンB12・ビタミンEが豊富に含まれていることがわかりました。それぞれの栄養成分についてご紹介します。

    タンパク質

  • 筋肉、臓器、皮膚、毛髪、爪などの材料。
  • 不足すると筋肉量の低下、貧血や免疫力の低下を招く。
  • 脂質

  • エネルギー源やホルモンの材料、細胞膜の成分。
  • 過剰摂取は肥満や動脈硬化の原因となる。
  • 体内に吸収された約65%はヘモグロビンの構成成分となる(酸素の輸送に関与)。
  • 不足すると貧血、運動機能の低下を招く。
  • 亜鉛

  • 血液や皮膚に多く含まれるミネラル。
  • 代謝活動やホルモン分泌に関与し筋タンパク質合成や生命維持に貢献する。
  • ビタミンB2

  • 水溶性ビタミン。
  • さまざまな栄養素の代謝、皮膚や粘膜の保護。
  • ビタミンB12

  • 水溶性ビタミン。
  • 神経機能の維持に関与する。
  • ビタミンE

  • 脂溶性ビタミン。
  • 抗酸化作用、生体膜の保護に関与する。

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稲積 哲也

大阪府出身。高校までサッカーチームのクラブユースに所属。その後、大学在学中にスペインに渡り、プロチームとの契約に至るも、ケガにより引退。今は理学療法士としてリハビリやトレーニングを通じて人々を支えるべく、専門学校に在校中。

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